こんにちは。FP看護師たにれそです。
看護師のみなさんには以前、給与明細の見方にについて控除されているお金について解説しました。しかし、1か月頑張って働いた給料から保険料や税金などが引かれ手取りが少なくなるのは正直悲しいものですよね。
何とか少しでも手取りを多くできるようにできないのでしょうか?
大丈夫です!!実は看護師(会社員)でもできる節税術があるんです。今回は看護師(会社員)でもできる節税術について解説していきます。
♢税金とは
そもそも税金とは生活に必要なサービスを維持するために出すお金です。具体的には義務教育、道路や公園の建設・整備、福祉や医療サービス、環境の整備、治安や防災組織(警察や消防)の運営に使われています。
税金は納める先でいうと国税と地方税、納め方では直接税と間接税に分かれています。また、収入が多い人には所得税をたくさん払ってもらうなどその人の状況に応じて計算する税金と消費税のように一律にかかる税金があり生活のさまざまな場面で徴収されています。
♢収入には税金がかかる
働く人にとって最も身近な税金は所得税と住民税です。会社員は給与から天引きされ所得税・住民税を給与明細で確認できます。
どちらも1月1日から12月31日までの1年間に所得があった人が対象です。課税の対象になる所得とは、収入からその収入を得るためにかかった経費を差し引いた額のことです。会社員は給与所得控除が年収より差し引いた額が課税所得となります。
♢所得税と住民税の税額の決まり方
・所得税
課税所得が高くなれば税率も高くなる累進課税という仕組み。例えば、課税所得が195万円以下なら税率5%だが、195万円超330万円以下なら税率10%となります。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
---|---|---|
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円超~330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円超~695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円超~900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円超~1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円超~4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円超~ | 45% | 4,796,000円 |
計算方法は、課税所得×税率ー控除額=所得税になります。
例:400万円の課税所得だとすれば
4、000、000×20%ー427,500=372,500
37万2500円が所得税額になります。
・住民税
所得割と均等割を合算した税額を支払います。所得割は一律10%の税率を掛けたもので均等割りとは課税所得の多寡にかかわらず定額で課せられる税金です。
計算方法は、課税所得×所得割10%ー税額控除※+均等割5000円=住民税額になります。
※ふるさと納税の寄付金など
♢年末調整と確定申告
会社員の場合、会社で毎月所得税を計算して天引きしています。そして12月になると1年間の給与総額をもとに税金をきちんと計算し直します。その際に、社員それぞれの事情に応じた控除も行ってくれます。これを年末調整といいます。
確定申告とは1年間の所得を申告して納付すべき税額を確定する手続きです。会社員は勤務先で年末調整をするので通常は確定申告の必要はありませんが年末調整では対象にはならない控除があります。代表的なものとして最初の年の住宅ローン控除と医療費控除があります。
♢節税方法
税金についてだいたい分かったけど実際にどうしたらいいの?脱税にならない?とういう方のためにいよいよ節税方法について解説します。
単刀直入に言うと控除によって課税所得を下げれば節税できます。所得税は、その年の事情に応じた控除を所得から引いて出した課税所得に税率を掛けて決定します。なので、課税所得を低くすることが節税の基本なのです。
会社員は年末調整でできる控除と自分で確定申告する控除があります。年末調整でできる控除は年末に必要書類を会社に提出するだけですので簡単ですがそれ以外の控除はどんな控除があるのかを知り忘れず申告しましょう。
ここでは最近注目されている控除と年末調整でできる控除以外の控除について紹介します。
・ふるさと納税
今、注目されている節税方法の一つです。ふるさと納税とは地方自治体への寄付金のことで、寄付を行うとお礼としてその地域の特産品などが送られてきます。さらに、寄付金額のうち2000円を超える部分が所得税・住民税から控除されます。
ふるさと納税にはワンストップ特例があり、寄付先の自治体が年間5か所以内であれば寄付先の自治体への申請書郵送のみで確定申告をしなくても控除が受けられます。
・iDeCo(個人型確定拠出年金)
たにれそのブログでも紹介したiDeCoです。iDeCoは老後資金の準備のために毎月、掛け金を積み立てていくものですが掛け金を全額、所得控除できるので節税に有効です。
年末調整
・医療費控除
本人と家族の分を合計して1年で10万円以上の医療費がかかったら10万円を超える部分を控除できます。たにれそは腰のヘルニアで2回手術しましたが1度目は医療費控除について知らず控除しなかった苦い思い出があります。皆さんも忘れず申告しましょう。
・雑損控除
住宅や家財に損害を受け、加入する保険から保険金をもらっても損失があるときは一定額を控除できます。
♢まとめ
・収入には税金がかかる。働く人にとって身近な税金は所得税・住民税である。
・節税のためには控除により課税所得を減らすのが基本。
・控除には色々な種類があり年末調整でできる控除とできない控除がある。年末調整でできない控除は忘れず確定申告をする必要がある。
以上、看護師(会社員)ができる節税方法についてでした。個人事業主や企業に比べると節税方法は少ないかもしれません。しかし、知っているのと知らないとでは全然違います。お金については現代の日本では誰も教えてくれません。知らないと損することも多いのです。たにれそはこれからも看護師の金融リテラシーの向上のため情報発信していきます。
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